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聖母肛虐 003

作者:佚名 分類:其他 更新時間:2026-08-27 07:53:34

と、玄関で冴えた少女の聲がした。

「蘭の花のような美少女がもどって來たな」

と、青柳が言う。

全裸の裕子が立ち上がって、青柳の體を抱いた。すごい力で抱きしめた。

「桃子に**を向けないで」

裕子は芳男といっしょに石見山の台地の城山公園に登った。梅雨が上がり、見上げる山も見おろす市街地にも夏の陽光がみなぎっている。葉桜の木陰のベンチに二人は座った。

裕子は白いブラウスの青いボタンをはずして胸をくつろげ、涼風を入れた。ブラジャーを取れ、と芳男が言う。裕子はブラジャーをぬき取り、小ぶりで形のいい白い**をのぞかせた。きれいな白磁のような柔肌を山風がなぶる。

「この溫泉街の景色も今日が見納めだわ」

遠くを見る表情が、何か翳りを帯びて美しい。

「ねぇ、東京に帰るのがうれしいでしょう」

橫顔を向けたまま裕子は言ったが、芳男が布袋の中から白鞘の短刀を取り出すと、眉をひそめてふっと口をつぐんだ。

「お別れだな、この街とも」

そう言って、芳男は足もとの小石を蹴った。

「青柳さんは根はヤクザでこわい人なんだから口のきき方には気をつけてね」

「うん。−−これどうしよう、パパの形見の短刀なんだけど」

佔領軍行政命令で刀剣類の所持を敗戦國々民は禁止されているのだ。

「捨てて」

裕子は言った。

「うん」

短刀が空中に躍って絶壁の下に落下した。

裕子は立ち上がって雑木林へ向かって歩きだした。白いブラウス、白いスカート、白いヒールのうしろすがたがなんともいえず優雅だ。若々しい腰のしない、色っぽい臀部のはずみだ。芳男が追いついてその腰を抱いた。

「ママ、その気になってるんだね」

「あなたのほうがその気になってるんでしょう」

雑木林の奧にうす暗い小屋があった。戸のすきまからのぞくと薪が積まれてあった。土間に空間がある。芳男は足で板戸を押し開け裕子の腰を抱いて中にはいった。小屋の中は濕っぽく生木の匂いが満ちていた。裕子は尻をぶたれると、ハイと言って白いフレアースカートをまくりあげ、パンティを膝下までおろした。薪小屋の中でむきだされた臀部の白さは、なまなましいものだった。

「芳男、しつこくしないでね」

はやくすましてよ、と裕子は言い、そのなまなましい白い脂肉をつかんで拡げた。

えもいえぬ肉慾の味覚を持つアヌスが口を開けて、誘っている。

「さ、入れなさい」

「アアー」

はいってくると裕子は甘い叫びをあげたが、しかしつぎは醒(さ)めた聲で、はやくすましてとしかるように言った。

「いい………いい………」

立位のバックスタイルでぬきさしする芳男が、もりっもりっとうごめく。裕子の腸管に肉撃が刻みこまれていく。

「−−暑いわ」

「みな脫いでまっ裸になれよ」

裕子はブラウスもスカートも脫ぎ落とした。

二人は一體になって體を沈めていき、裕子は土間の地麵に両手を突いてドッグスタイルになった。手も膝も泥がつくが、裕子はそのみじめさや殘酷さに興奮するのだ。

「芳男、青柳さんに言ったらダメよ。ああ、私はマゾねぇ」

と言い、

「言ったらダメよ。いいわねっ」

と、聲がうわずる。

「わかってるよ」

芳男は言い、アップに束ねている裕子の髪をほどいた。つややかな黒髪が白い背中に波うち、尻を突きあげられる裕子の姿はいっそう淒艶なものになった。

アア、芳男、今日は長いのねぇ………と裕子はすすり泣く。もりっもりっとしごき続けるパワーも持続力も青柳博之のそれと変わらないのだ。

二人は同時にアクメに達したが、汗にまみれてあえいでいる裕子は休む間もなく**を吸われ陰裂をいびられだした。薪の山にもたれて中腰に立ったかっこうだ。乳首を吸われるときは裕子は顔をねじって、くるしげに呻いた。ワギナは快感を與えられ、**は苦痛を與えられるのだ。

「強くなったのねぇ、坊や。アア、たくましい男だわ。ハレンチで野蠻で殘酷な男だわ」

「**は痛いのか」

「痛いのよ」

「じゃ、もっと」

と、芳男は乳首を吸う。ううっ、乳首がもがれるようだ。裕子の手は彼の肩の肉をつかんでいる。裕子は片腳を上げた。芳男が抱えて腰にはさみつけ、愛撫を陰裂に集中しだした。

「ああン、またいかせるの………疲れちゃうわよ」

裕子は気がとおくなっていく感覚におそわれた。

近くで足音がし、子どもたちの聲がしている。蟬を捕りに林の奧まではいって來たのか、ずっと奧にある滝の場所まで行こうとしているのだろう。

裕子は柔紙で前を拭きだした。ようやく芳男のしつこい嗜虐がやんだのだ。

「ねぇ、もう帰ろうよ。人もやって來るし………落ち著かないわ」

「子どもじゃないか。それにもう行っちまったよ」

裕子は尻をぶたれる。パシッ、パシッと平手打ちを浴びて肉が熱くなる。

「尻を向けるんだ」

「………かんにんしてよ、何度もいってもうへとへとよ」

芳男は薪積みのうえに脫ぎ捨てたズボンから、ベルトをぬきとった。

裕子は**を打たれて悲鳴をあげ、うしろ向きになって尻を差し出したが、

「ちょっと話を聞いてよ」

と、哀願した。

「東京の青柳さんのアパートに移ったら私も桃子も部屋の中でヌードでいるのよ。そういう約束になっているのよ。桃子も承知してるわ。そのかわり桃子は學資の高い一流校の白金女子學園に入學するのよ。芳男だって私たちの花のような白いヌードがふんだんに見られるのがいいでしょう」

「そんな話になってるのか」

「約束なのよ」

「−−桃子もあの男に」

と、芳男は言い、ふっと佗しい表情を見せた

「桃子はもう犯されたのよ」

裕子も妙にしんみりとした口調でそう言った。

二日前に、裕子は桃子といっしょに上京し、四穀にある青柳のアパートに行った。部屋がどうなっているか見るためだったし、若乾の荷物も運び込んだ。そのとき青柳博之は親子丼を強要して桃子の処女美の**を犯したのだ。

「色地獄の母娘だわ」

「肉の世界はすばらしいよ」

強い口調で芳男はそう言うと、革ベルトを振って裕子の尻を打ちしばきだした。打たれる白い肉丘がぶるぶると震え、赤いみみずばれを交錯させていく。

「尻をもっと苦しめろ!」

裕子は火のような聲を吐いた。

「男をトリコにする私のアヌスをしばけ! しばけ!」

そのアパートの付近はまだ焼け跡が多く殘っていて、窓から夏の夕陽が巨大な火球の姿で地平線に沈むのが見える。青柳の部屋は二階の西側の端で窓からは新宿駅も見えるのだ。もっともまともに西陽を浴びてはたまらぬから窓にはヨシズのすだれを掛けている。暑い西陽避けのためばかりではなく、女二人が部屋の中で全裸でいるから目隠しのためにもすだれ覆いはぜひ必要だった。二人の美女の花のような白いヌードが妖しく立ち動くさまを、人に見られてはならない。

青柳博之が商売からもどって來ると、せまい玄関で二人の裸女がたがいに體のすべてをさらけだした姿で出迎えるのだ。青柳がポンと手を叩くと、元男爵家の母娘は、うしろ向きになって尻を並べて見せる。ポン、ポンと二つ鳴らすとふたりはよつんばいになって尻を開くのだ。命令にしたがうほうは公平にしたがったが、命令者にはえこひいきがあって彼は桃子のヌード美に強く惹(ひ)かれている。取りたての果実のような新鮮な美少女の**はたえず彼のそばにはべっていなければならなかった。彼が服を著替えるときも煙草をつけるときもタ刊を読むときも食事をするときも、かならず寄り添っていなければならなかった。食事の世話をしたり、汗になっている彼の下著を洗ったりするのはほとんど裕子の役目だった。

青柳からありとあらゆるセックスの體位を仕込まれた桃子の體は、その新鮮さに**なエロチシズムが加わってきてなんといえず蠢惑的で、ある時裕子は、

「憎い」

と言って桃子の尻を噛んだ。発作的に凶暴に噛んだのだ。桃子の右の尻たぶにはいまもまだその噛み痕が紫いろで殘っている。

桃子はその傷を勲章とおもうような優越のよろこびを感じているのかもしれない。美しい目が笑って「ねえ、ママ、また噛んでよ」と言ったりする。

「この全裸の日常生活では、桃子が女王なのですね」

裕子は青柳に言った。目を伏せて、小聲で言った。臈(ろう)たけた色白麪長の裕子の美貌にやつれが見える。荒淫による疲労の色が濃い。毎晩サド・マゾのプレイを強要されるからだ。

「芳男にとってはお前がクイーンだぜ」

青柳は笑ってそう言い、はべらせている桃子のくりくりとした尻を無でる。この豊かな肉丘の奧にある菊門は、ワギナの十倍もの収縮力かあってこたえられぬ味覚なのだ。

風の無いむし暑い熱帯夜で、六畳の部屋にこうこうと輝いている電燈のまわりにさきほどから蛾が舞っている。

今日は若挾裕子の誕生日で夕餐は贅沢だった。コンソメスープ、野菜サラダ、レアステーキ、エビの塩焼き、ワイン、果物、珈琲。そして食後にはまた新しいワインの栓が抜かれている。その食卓には浣腸器が二本置かれていて、食卓の下に洗麵器一杯の薬液が用意されている。

裕子の誕生日を祝ってエネマ祭りだ、と青柳は言うのだが、別に性急にそれを始めようとはしない。女二人は丸裸で尻むきだしの姿でいるのだ。それが嗜虐者にとってはむしろ餘裕を生む。

麻布の元の友だちの家に遊びに行っていた芳男がもどって來たとき、三人はひそやかに談笑しながらワインの獻杯を重ねていた。いやおうなしに酒を強いられて桃子はつややかな赤い頬をし、裕子の顔は逆に青白く沈んでいた。

芳男はきちんと正座して、飼い主である青柳博之に、

「ただいま帰りました」

と、挨拶する。

「裕子、芳男にステーキを焼いてやれ」

人差し指にゴムサックをはめて桃子のアヌスに挿入している青柳は、きわめてきげんのいい笑顔を見せた。

立ち上がりかけた裕子の腰を芳男がうしろから抱いた。

「アー」

「食事は友だちのとこでご馳走になったんだよ」

「暴君ネロね、芳男は」

けだるい聲で裕子は言い、けだるげに尻を開いて秘部を見せる。

「おねがい、上のあなを責めてね」

裕子は指サックを芳男に渡した。

「私たちは変態という點で一致してるのよ。変態ということがこの人間関係の強い結びつきになってるのよ。社會からはずれた孤獨な強い結びつきなのよ。だから責めるところも上の−−」

その媚肛がなまなましく花弁を開いて誘惑している。サックをつけた指がその中にめりこむと、裕子は體位を変えられ、畳に顔をつけた。娘の桃子もまた青柳から體位を変えられ、裕子の顔の前に顔を伏せる。

青柳に命令されて二人は口を吸い合いながら肛門を刺激され、下等で好色な動物次元におとされていく。二人のアヌスに同時に浣腸器の嘴管がめりこみ、多量のグリセリンジュースを呑まされだすと下等な好色感はさらに深まるのだ。

便意の苦しみに桃子が泣きだした。尻をよじってマゾっぽい泣き聲を立てる。

青柳が昂奮した聲で何か言い、紐で桃子の手首を縛った。

両手首をうしろ縛りにされてドッグスタイルをとらされた。

「いやいやもうかんにんしてぇ、カンチョウはもういやァ」

ビシッ。ビシッ。ムチが炸裂する。白桃ような臀丘の肉が打撃でゆがみ、赤い線條痕が走る。殘虐な鞭打ちだ。青柳のサディズムが燃えているのだ。

鞭で折檻して二回目のグリセリンジュースの注入。

桃子は聲も出さずにおとなしく入れられている。

部屋の隅に盥(たらい)が置かれている。青柳はそれを抱えて電燈の真下に置いた。

「出せ」

桃子が、羞恥に燃えた瞳で命令者の顔を見上げ、うッ………と鳴咽しながら盥(たらい)に尻をせり出した。

「−−恥ずかしい」

電気の光に照らされながら桃子は盥に排泄した。多量の下痢便とともに若い尿水が光ってしぶいた。

「尻を上げろ」

青柳が脫脂綿を使って泣きじゃくっている美少女の尻を拭く。

裕子は芳男に尻の肉を噛まれ、細首を反りあげて呻いている。1000cc浣腸を二回されたアヌスは液を噴き出してびしょ濡れになっていて、くらいついている芳男の口も雫で濡れるのだ。

芳男は裕子に排泄させず、そのまま肛姦にはいった。

便意にくるしむ裕子の內臓は倒錯した快感を與えられ、それはおどろおどろしい地獄責めだ。

裕子は火のようにあえぎ、錯亂したような血走った眼で青柳から肛姦されている桃子の歓喜の悶えを見る。だが、いつも感じるような嫉妬はふしぎに湧かなかった。桃子は青柳博之から愛されている女なのだ。けれど、自分はもっと深く熾烈な愛をそそがれている女なのだ。

裕子は全官能でそれを覚(し)っている。

これほど愛される女がいるだろうか。

血の濃密な呪縛的な愛の絆だ。

六畳一間の部屋には風呂の裝置はない。台所の水道でタオルを濡らして、肌の汗をぬぐうしかない。裕子は桃子の裸身を拭いてやる。女王にかしずく侍女ように**を拭き尻を拭き、脫脂綿を使ってアヌスの後始末をしてやる。収縮度がおまえより二倍もいいと青柳が言う桃子のA(アヌス)感覚は、裕子の指が深く觸れると敏感にきゅっと締まる。感度のよさがなまなましく指先に伝わるのだった。裕子は奧へ指を挿入した。

「やめて」

桃子は恥じらって可愛く首を振る。

「きつく締まるのねぇ。これだったら青柳さんが夢中になるのも仕方がないわ。若い**にはかなわないわ」

「わたし、青柳さんが好きよ」

「わかってるわよ」

「嫉妬しないでね」

「もう嫉妬しない。わたしも愛されている女だから」

裕子は桃子の顔をこちらに向けさせて、唇を吸った。さつきの花のような唇を吸い続ける裕子の腰に、革紐が巻きつけられ、股間に黒ずんだ色の張形がそそり立つ。人工ペニス付革T字帯の裝著だ。今夜初めて登場した異様な淫具だったが、青柳がこれをどこで手に入れて來たのか、裕子は訊ねることはしない。桃子もまた訊かない。

電燈の真下で桃子がドッグスタイルにさせられる。

股間から男性のシンボルをそそり立たせている裕子は、芳男から尻を鞭打たれている。中腰になって打たれる尻をせり出し、両手は桃子の腰のくびれをつかんで姿勢を支えている。

「芳男、もう十分よ。お尻は燃えて気分出してるわ」

芳男にとってこのうえない魅惑のエロチックな白い豊臀は血をにじませて、熱い火の肉塊となっているのだ。魅惑の根源であるアヌスは孔を拡げて、男を欲してあえぐようにヒクヒク息づいている。

一途な戀慕の尻打ち責めを、青柳が中斷させた。

裕子は男性と化して美少女桃子の尻を後背位の體位で抱く。怒張した人工ペニスのかま首はアヌスを突いていたが、青柳博之がそれを下にずらした。裕子は目をつむって、腰をひとゆすりした。桃子の性の開花は木質の巨莖をなめらかに受け入れ、女が女を姦する妖色な性の遊戯は、二つのまろやかな白い腰がたがいに律動することによってその倒錯の猟奇性を深めていく。芳男がもの狂おしく裕子に襲いかかった。

「アアー」

裕子は長い叫びをあげ、媚肛を彼に與えるのだ。そして三人の腰がリズムを合わせ、息聲をそろえて律動する。

青柳は無言で見つめている。

男爵家ファミリーの三つどもえの肉の狂宴は、さしもの青柳博之も戦慄をおぼえるほどに鬼気を帯びて彼を圧倒するのだった。

雪帆−−妖色の柔襞

哲夫は、その中年男がきらいだった。

夜、外車に乗ってやって來て、美しい叔母の雪帆(ゆきほ)といっしょに風呂にはいり「今夜もジャムをぬるか」などと言っているのを耳にすると、哲夫は嫉妬に責められ、そいつも憎く叔母も憎くなった。

頭に血がのぼって、奴を、外へ叩きだしてやろうかと思う。

朱安石という名前の、中國係の金融業者で、齢は四十五、六、頭は丸坊主に剃り、脂でぬらぬらした顔がハチュウ類を連想させる。顔を見ただけで蟲酸がはしるほど哲夫はきらいだ。

「ヘビ、トカゲ、タコ………あいつ、そんな感じだ」

哲夫がそう言うと、叔母の雪帆は眉をひそめて、

「そんなこと言わないでよ。あの人と顔が合ったときは、笑って“今晩は”ぐらいは言ってよ」

と、たしなめた。また、語を継(つ)いで、

「恩人でもあるのだから」

と、言った。

繁華街のビルの店舗で、三人の人間を使って時計と寶石の店を営んでいる女社長の三杉(みすぎ)雪帆は、年の暮れに、運転資金の操作に行き詰まって店が倒産するところを、朱安石の二千萬円の融資によって、助かったのだ。

利息は月二分で、街金融の利息としてはそれはひじょうに低利だ。借用証書と共に手形も渡したが、支払期日は入れていない。返せるときでいい、無理をするな、と朱安石は言ってくれたのだ。

「朱さんは恩人です」

K川の岸にあるAクラスのリバーサイド・ホテルの部屋で、二十六歳の若い體を朱安石に與えたとき、雪帆はそう言い、すこし笑って、

「こうなることは覚悟してましたわ」

「後悔してるのだろう」

と、朱安石は言った。

「いいえ」

自分はすでに、世間にはばかる不倫な関係で身をよごしている女なのだという意識が、朱安石から裸にされていくときに、雪帆の胸のうちにあった。その意識は、まじわりが終わったあとにもまためざめている。

「いい體してる」

朱安石は白い**のグミの実のような乳首を吸って、

「わしは、若い美人の女社長に夢中になりそうだね」

「私は社長の器量じゃありませんわ」

**を愛撫にゆだねつつ、三杉雪帆はちいさく言った。

「いや、きみは才覚もあるし、手腕もある。若いのに大した人だ。売り上げ台帳を見せてもらったときにそれがよくわかった」

「株式會社明時堂(みょうじどう)は私には荷が重過ぎます」

「いや、きみはきっと立ち直る。はばかりながらこの朱安石もできるだけ援助しよう」

「うれしい」

と、雪帆は言った。あまりにもすなおにその言葉が口から出て、雪帆は哀しくなった。

「きみの家できみを抱くことが出來るかな」

「どうぞ」

「そうか」

海坊主のような顔が笑いじわを刻んだ。枕スタンドの明かりに、顔麵の脂がぬらぬらと光る。

雪帆は目をそらして、

「でも、わたし、あなたの奧さまにすまない気がいたします」

「つまらぬことを言うな」

と、朱安石はけわしい聲で言った。が、すぐに調子を変えて、

「月の手當、五十萬でどうだ」

「−−五十萬?」

雪帆の黒い瞳がまた脂光りの顔を見つめた。

「おどろくな、五十萬ぐらいで。きみの美貌、きみのこの體、十分にその値打ちはある」

「朱さん」

雪帆はあらたまった聲を出した。

「私は秘密を持っている女です」

「家に置いている大學生のことか」

朱安石は、するどかった。金を貸し付ける際、雪帆の家で一度哲夫を見ただけだが、鋭い嗅覚で情事の匂いを嗅ぎつけていたのだ。

雪帆はおどろき、しばらく聲が出なかった。

ため息が、出た。

「そうだな」

と、彼は言う。

雪帆がうなずくと、朱は笑って、

「同じ屋根の下に若い女と若い男が住んでいれば、そういうことになるだろう」

「私は、哲夫とそんな間柄になったことを恥じています」

と、雪帆は言った。

朱安石は雪帆の**をしゃぶった。

「自分をとがめるな。人生にはいろいろなことがある。昔の中國の、儒教の教えのようにはいかぬものだ。それはそれでいい」

認めたうえで、パトロンになろう、と朱安石は言った。

翌々日、朱安石は店にやって來た。海から吹き渡ってくる寒風が街じゅうにどよめいて、人通りもすくなく、商店街はどの店も早仕舞いで、時計と寶石の店、明時堂も男子店員がシャッターをおろしていた。「ごくろうだね。朱安石だよ。ちょっとおじゃまするよ」と、店員に聲をかけて、ずんぐり肥った體がくぐってはいった。

店內は燈りを落としてうす暗く、雪帆の姿が奧の事務室に見えた。

うしろ向きになってしゃがんで、寶石類を金庫に仕舞いこんでいた雪帆は、黒のぴっちりしたタイトスカートが丸く張り、ヒップラインがきわだっていた。

「女社長、そそられるな」

と、朱安石は笑った。

雪帆が振り向いて、頬を染めた。

「お人が悪い−−だまってはいって見えて」

「今日の売り上げはどうだね」

「今日はよい成績でしたわ」

「受け取ってくれ」

朱安石は、ふくらんだ封筒をデスクに置いた。

「おかけください」

雪帆はソファを指して、

「すぐすみますから」

しゃがんでいる體を、斜め向きに変えた。すると、腳線美が見えた。

「裏の駐車スペースが広くて便利だな」

「はい」

金庫の奧に寶石を仕舞い込み、次に高階時計を仕舞いこんで雪帆は扉を閉めた。一人殘っていた店員はシャッターをおろし終わって、

「帰ります」

と、遠くから言った。ごくろうさま、と雪帆が答えたとき、朱安石に抱かれて尻を撫でられていた。

「待って」

と、雪帆が言ったのは、店員がもどって來そうな気がしたからだ。店員は倹約型で、車を持たず、冬でもバイクで通勤している。そのバイクの音が遠ざかって行った。

「雪帆、おまえの尻のかたちはすばらしいなあ。外人のように上向きに丸く張って………このむっちりした肉づき、この締まったわれめ、いい尻だ」

大きな手が尻の全丘を撫でまわす。

「ここは私の職場です」

と、雪帆は言ったが、さからわず、されるがままだ。

「わしはまだ二十六歳の美貌の女社長の尻を見ていない。おととい、あのホテルでドッグスタイルをさせようかと思ったのだが………ひかえたのだ」

「その封筒は、お金ですか」

「約束の手當だ。五十萬、はいってるよ」

そう言うと、朱安石はバシッと雪帆の尻をしばき、ウールのタイトスカートの裾をつかんでまくりあげた。

ストッキングを締めている赤いガーターがのぞいた。

スカートを腰のうえにめくられ、パンティをひさおろされた雪帆が、體を二つに折ってデスクに胸をつけた。

白い、むき玉子のような尻が、恥じらいにしこっていた。

「ここではいや」

と、雪帆は涙聲だ。

「いや、社長、ここでやろう」

と、朱は笑う。

「朱さん、雪帆のお尻を見るだけにして」

「だまれ」

朱安石は臀丘をわしづかみにし、その弾力に富む白い脂肉を拡げた。尻をひき裂くようなむごさだ。

「ああー」

雪帆はちいさく叫び、機にすりつけている頬が赤くほてった。アヌスをむきだしにされおんなの花裂もむきだしになって、明るい照明の下で見られるのだ。

「ああ、いや………」

アヌスのちいさなすぼまりを、朱の指が這う。「可愛らしい」と言い「ここはまだ生娘だな」と笑う。

「朱安石さん、そこは嫌です。見られるのも嫌、さわられるのも嫌です」

「哲夫という若いのからきみはここもされているのではないかとわしは勘ぐったりしたが、まだ生娘だ。こうしてさわってみればよくわかる。狹くて窮屈だ。指一本、通さないという感じだ」

指を、朱は突きとおした。

「うッ」

雪帆は、うめいた。ゴーと外を風がどよめく。人口六十萬の都市は、海峽から吹き寄せてくる風が荒れ狂っている。

「あ、いや………」

指が、ゆっくりとうごめく。淫色を知らない初花の腸腔を、太い指が支配した。

「やわらかな粘膜がからみつく」

朱安石の聲がたぎっている。

「よく締めるじゃないか」

「ううム………」

雪帆の末端の器官から脳髄へ、ずーんとした感覚が伝わった。

指の嬲りは執拗に続き、ずーんとくる感覚の波が何度も衝きあがって、

「ハアッ………」

と、雪帆はあえぐ。目は固くつむり、唇(くち)をゆるめ、深いあえぎを洩らす。嫌悪感はあるが、雪帆はしかしさからわず、されるままに腸腔の粘膜を責められている。おぞましい感覚のうちに、ふと妖しい快美がいりまじるのだ。

「そのまま、じっとしてろ」

その朱安石の聲が、遠いところからひびくような、けだるい気分に雪帆はひたされていた。花芯はうるみ、透明な花液が尻を濡らして光っている。指一本で妖しい快楽を教えた朱安石は、口の端に笑いを浮かべ、ズボンをぬいで、下半身裸になった。

「美人社長、尻のあなでご奉仕だ、いいな。ウフフ、尻はその気になってるな」

いやいやと雪帆はかぶりを振る。

ビシ! と尻をぶたれた。

「濡らしてるくせに」

朱は、ジャムを用意してきていた。小瓶につめて、ポケットにいれてきていた。

「ジャムがいちばんいいのだ」

しみひとつない、なめらかな雪肌をした三杉雪帆のまっ白い尻に、赤いイチゴジャムがぬりつけられた。

白と赤との彩色を朱はながめ、**は怒張した。

「痛くないようになさって」

ちいさく、雪帆は言った。

「はじめに浣腸したほうがいいのだが、今日はその用意がない」

灼熱の怒張を押しつけて、朱はめりこませた。雪帆は悲鳴をあげた。棍棒に串刺しにされたような衝撃、そして激痛が襲い、悲鳴は恐怖の叫びに似ていた。

「生娘だな、やっぱり」

朱安石は満足気にそう言うと、柄もとまで冇入した。うわっ、という叫びが雪帆の口からほとばしり、征服された白い雙臀はぶるぶると筋肉が震えた。

「どうだ、雪帆。悪くないだろう。この味を知ったら病みつきになるぞ」

朱安石は突き動かす。

「それそれ、若い女社長はこれが好きになるぞ」

「ううむ、痛いっ!」

雪帆は額ぎわに脂汗をにじませ、その美しい顔はゆがんで、一種淒艶な苦悶の表情を、朱安石の目に見せる。

痛々しく哀れに踴る尻を朱がしばくと、雪帆は涙をながして、

「サディスト」

と、言った。

朱安石は動物的な荒々しい息づかいになって、雪帆のういういしい生娘のその勁(つよ)い緊縮の味覚におぼれこんでいく。

「なんていい尻だ」

吠えるように彼は言った。

「初物はたまらないぜ」

「ま………まだですか」

はやく終わってください、と雪帆はかすれた聲で言い、何か感覚のマヒした、失神狀態におちいった。

終わると、朱安石はティッシュペーパーを何枚も使って雪帆の尻を拭いてやり、出血しているアヌスエリアに唾をぬった。

「よしよし、もう泣くな」

と、子供をなだめるような口ぶりだ。

雪帆もまた、子供のようにしくしく泣いているのだ。

「いい尻だ。感度がいい。雪帆、おまえの尻はエロチックだ」

ピタピタ、と叩かれると、

「いや」

と、雪帆は拗(す)ねる風情(ふぜい)だ。

「よし、尻を出したままソファに座れ」

「あなたをパパのように思っていたのに、ひどい」

しかし、雪帆は、言われるままに革張りのソファに裸の尻を據えると、朱安石の胸に顔を埋めた。

「つらかったわ」

セミロングにしている柔らかな髪が、絹の感觸で朱安石の長いあごをくすぐり、

「パパ」

と言って、唇を差し出す。

上品な花の唇を朱はむさぼった。

「尻が寒くないか」

「寒い」

雪帆は彼の腕をつねった。空調が効いていて、若い雪帆の體は尻をむきだしていても寒くはない。

「アヌスはまだズキズキしてます」

「わしのものだ」

と、朱安石の掌が尻を撫でてくる。

「三杉雪帆は、あなたにお尻まで征服されたのですね」

「甥には許すな」

「家にイチゴジャムを用意しておけ。ぬめりぐあいがよいし、それにイチゴの粒々がシゲキになるだろう」

「ねえ、パパ。ウンチを出すところなのよ。きたないと思わないの?」

「相手によりけりだ。おまえのようないい女には、きたない感じは少しもない」

「すごく衝撃的だわ。ホモセクシュアルということはわたしも知ってますけど、男と女でこんなことをするなんて、考えたこともなかった。女にはヴァギナがあるのですもの」

「そのヴァギナよりもいいのだ」

「裂けてるみたいよ、パパ」

父を亡くし母を亡くし、二十六歳の若い身で父のあとを継いで、老舗(しにせ)の時計寶石店を経営している三杉雪帆が、その勝気さも聡明さも失くしてしまったように、

「痛いのよ、パパ」

と、甘えるのだった。

金融業者朱安石は、一帯に鬆の木の多い、閑靜な高階住宅街の一畫にある三杉雪帆の自宅にやって來るようになった。

夜、豪奢な外車で乗りつけて來て、クラクションを鳴らすと、雪帆はいそいで玄関に行って、ドア・ロックを解く。朱安石は門前の駐車スペースに車を駐めると、鉄製の門の脇門をくぐってはいって來る。

庭園燈の明かりに顔が光った。

上がりこんだ朱安石に、雪帆は玄関ホールで唇を吸われたり、尻をしばかれたりして、恥じらいに身をよじる。あたかも金で飼われた妾同然の扱い方をされるのが恥ずかしく、つらかった。人には言えない、秘密の情夫が一つ屋根の下に住んでいるのだ。それゆえに、雪帆は恥じらう。

三杉家の長女で、堺市の商家に嫁いでいる姉の二番目の息子である哲夫が、すなわちその秘密の情夫で、彼は朱安石が訪れると、神経を針にして、雪帆がどういうふうに扱われているかをうかがっているのだ。目で見ないにしても、全身を耳にして様子をうかがっている。朱安石が雪帆といっしょに風呂にはいって「今夜もジャムをぬるか」そう言ったりするのを、かならず哲夫の耳は捉えていた。近くにひそんで聞き耳を立てているのだ。

寢室のどこかに、盜聴器が仕掛けられているのではないか。嫉妬の烈しい哲夫なら、そんなこともやりかねないように雪帆にはおもわれ、一度寢室の內部を検索したが、しかしそれは雪帆の疑いすぎで、盜聴器は無かった。徹底的に雪帆は調べたのだった。

「私は哲夫のいうままになっているのではありませんのよ。彼が私の體を求めても、私が嫌なときには拒みますわ。ノーと、きびしく拒むのです。彼はそれ以上踏みこめませんわ。時には」

哲夫の頬に平手打ちを浴びせることもあるのです、と雪帆は言った。

「ふん。そうか」

と、朱安石はうすく笑った。そんなことはどうでもいいといった顔つきだった。朱は、ほとんど哲夫の存在を無視している。自分が憎まれていることは十分承知していて、相手を眼中を置いていない態度だ。度量が大きいといえば大きいといえるが、ぶきみなすごみのようなものが朱安石の態度に漂っている。

「雪帆。おまえのお菊は哲夫に許すな」

それだけ、朱安石は言う。雪帆を製約することは、その一つだった。

二千萬円融資して、叔母の苦境を救ったというこの中國係の金融業者が、肛淫を好むことを哲夫が知ったのは、美しい叔母が素っ裸で寢室からとびだしてトイレに駆けこんで行くさまを見たためだった。両手で尻を抱えるようにして、雪帆は赤い絨毯を敷いた廊下を素足で走った。

次に、朱安石がおとずれた夜も、雪帆が全裸で寢室から飛びだしてトイレへ走り込んで行った。浣腸されているのだ、と哲夫は推理した。そして頭にひらめいたのは、肛交のイメージだった。しかし、まさか? という疑問もある。

寢室の鍵穴からのぞいて、たしかめてみたいが、鍵穴は內部から黒い布によって遮蔽(しゃへい)されていて、見えない。注意深く、雪帆が布を垂らしているのだ。そのうえ、のぞき見したら承知しませんよ、と哲夫は雪帆からクギを刺されていて、なかなかそこには寄りつけなかった。

浣腸は、ベッドのうえで全裸の雪帆をよつんばいにさせておこなわれるが、朱安石は加虐的に大きな浣腸器を用いるのではなく、醫師がふだん使う容量30ccの注射器型浣腸器を挿入して、水で薄めたグリセリン液を注入すると、すぐぬく。そして指を使って、じっとり濡れた愛らしい美肛をもてあそぶ。その指嬲りは執拗で雪帆は薬が効いてきて便意が衝きあがり、

「行かせて」

と、悶えだす。

「パパ、ジャムをぬってお尻でつくしますから、早くおトイレに行かせて」

とか、

「雪帆のこの白いお尻はパパの専有なのよ。やさしく大切に扱って」

とか、

「もうだめ! 出ちゃう!」

と、泣いたりする。

「よし、出して來い」

と、せつなくもだえる白い臀部を朱安石はピシ! としばく。

すっ裸の姿で廊下を走ってトイレにはいり、洋式便器に尻を據えたとき、

「ああ」

雪帆は深い息をついて、アヌスをゆるめるのだ。體を二つに折り、下痢便をほとばしらせながら、こんなのいやだ! と怒りに似た感情が胸に波立つこともある。我が身をみじめだと思う哀感も胸をゆさぶって、雪帆はトイレの中でひそかに泣くこともあった。

排泄して、冷たい水できれいに尻を洗い、寢室にもどると、脂の光る朱安石の顔が笑って、

「絞り切ってきたか」

と、尻打ち(スパンキング)だ。

雪帆はテーブルに肘をついて、かたちのよい丸い二つの丘を、ビシビシぶたれながら、

「株式會社明時堂の女社長もザマはないわ」

そんな自嘲の言葉を吐くのだ。

パパ、パパと甘える少女の情念と、気位の高い聡明な女とが、三杉雪帆のなかに同居しているようだ。そして、その二つの人格は相爭っているようだ。

「もういいでしょう、もうぶたないで」

と、突っかかるように言うかと思うと、

「もう叩くのはかんにん。お尻にジャムをぬらしてえ」

エロチックな少女の媚を見せる。そしてその美肛はエロチックに拡がっていき、怒張した朱安石の肉鉄を柄もとまでくわえこむまでに妖しく練(ね)れて甘いジャムをぬった肉襞がつよく締めつけるのだ。そして、朱の猛々しいピストン運動で責められると、ひいひいと歔(な)きながらその若い體は豊潤な花蜜をしたたらせ、気をやるのだった。

浣腸されてアナルセックスをされているのだろう、と哲夫が訊ねたとき、二十六歳の美しい叔母は赤くなって、

「いいえ」

と、言った。

「お尻を見せてみろ」

そう言って哲夫は、嫉妬に燃えた目になって、

「この恥知らずの淫売!」

「哲夫、いま何と言ったの」

「淫売」

雪帆は彼の頬を張った。

「お尻を見せてみろよ」

雪帆はまた、平手打ちを浴びせた。

「何をする」

哲夫は、張り返した。

雪帆は目から火花が飛び、クラクラとした。

哲夫は、雪帆を腰車(こしぐるま)かけた。背負い技げの次に得意な技だ。

どさり、と倒れた雪帆のうえに彼は馬乗りにまたがった。

「淫売! 娼婦!」

バシッ、バシッと雪帆は顔をぶたれる。

「やめて」

雪帆は哀願した。

哲夫は、顔を撲りつづけた。

雪帆の首がグラリ、グラリ揺れた。

唇が切れ、血が流れだした。白い歯も紅く濡らした。

ふいに、哲夫の暴力はやんだ。

まだ、馬乗りになったまま、

「僕がこんなことしたの、はじめてだね」

僕自身おどろいているよ、と哲夫は言って立ち上がった。

ぐったりしている雪帆の肢體を見おろして、

「さ、セックスしよう」

雪帆は、身を起こした。

口に手をやった。血が、指を染めた。

「今夜はいやよ、したくないわ」

そのつめたい聲音(こわね)の拒否を聞くと、哲夫はふたたび暴力の衝動にかられた。すっ裸にひき剝かれて、雪帆は、夜の庭へ放り出された。二月の、みぞれ雨の降っている夜の庭だ。裸身は凍え、ぶるぶる震え、戸を叩いて許しを求めた。

哲夫は、戸を開けない。

雪帆は體が氷柱(つらら)になるようだ。骨まで冷えきって、知らぬ間に、尿水をちびらしていた。

「凍え死ぬ………」

雪帆は弱々しく、戸を叩く。

「哲夫、かんにんして」

戸がひらいて、震えている白い裸身を光が照らした。

「淫売。入って來い」

哲夫が言った。

中にはいると、雪帆は泣いて、

「お尻見て。肛門を見て」

と、凍えている冷たい臀部を差し出して、アヌスをさらした。

「あなたが察しているとおり、わたしは浣腸されてアナルセックスをしてるのよ。朱安石はマニアなのよ。アナル・エロチシズムの強度のマニアなのよ」

「仕こまれたのか、この美しい尻を」

バシッバシッと哲夫はしばいた。

ああー、と雪帆は聲をあげ、

「そうよ。仕こまれたのよ」

「味をおぼえたのだな」

雪帆の頬に薄赤く血の色が差して、

「哲夫。そんなに問いつめないで」

「尻を責められて気をやるのか」

「いや、もう訊かないで。こうしてアヌスを見せて告白したのだから、これ以上詮議しないでよ。アヌスで朱安石に奉仕していることを私は恥じているのよ」

「雪帆は由緒ある明時堂の社長なんだぞ」

「仕方ないじゃないの。経済的にすごくお世話になってるんだから。彼の援助がなかったらほんとに明時堂は倒産していたわ」

「ジャムをぬるのか」

「ぬらされるのよ」

雪帆はまた、受け身的な表現を用いた。

「たのむわ、嫉妬しないで」

朱は、私とあなたの仲を認めているのだからあなたも大人の気持ちになって欲しい、とさとすように雪帆は言って、

「さ、しましょう、あなたのお部屋で」

全裸のまま尻をゆすって、雪帆は先に立って廊下をあゆみ、甥の部屋にはいった。

床に転がっているギターをまたいで、雪帆はベッドにあがると、仰臥して、壁の時計に目をやった。針が十時を指している。今夜はもう朱安石は來ないことだろう。時間もおそいし、それにみぞれも降ってるし………そうおもいながら、すっ裸になってベッドにあがってきた哲夫の**を、腹上に迎えた。

大學で柔道をやっている、體重70キロの若い**が重たくのしかかって、精悍な灼熱が侵入する。

雪帆のA感覚の官能性は薄れ、女體本來のV感覚が充電するのだ。

「いい………」

と、雪帆はあえぎを洩らす。

哲夫の動きがはげしくなり、ベッドがきしみはじめ、不倫の肉慾が燃えさかっていく。

雪帆が聲をあげ、すんなりした白い腳が哲夫の腰に絡みつく。

髪がみだれ、額に汗がにじみ、桜いろに頬が色づいて、

「哲夫………ああ、哲夫………もうだめ………だめ!」

「ドッグスタイル」

哲夫は変化を求めた。

「いやっ、もうこのまま………ねえ、ねえっ」

「叩くぞ」

頬を張られると、雪帆は妖しい泣き聲をあげて、體を痙攣させた。暴力を受けることに歓びを覚えるような、マゾ的な昂りを見せて、その裸身はよつんばいになり、尻を差し出し、尻を抱かれ、うしろから攻撃を加えられだした。

「雪帆、もっと気を入れろ。おい!」

ビシビシ、尻たぶをひっぱたかれるが、雪帆はすでに果てていて、気のとおくなるような浮遊感のなかで、

「死ぬ………」

と、うつろな聲を吐いた。

その翌日。

夜。

朱安石が訪れ、雪帆は浣腸をされ、ジャムをぬられ、そして長い刻(とき)をかけて肛淫がおこなわれた。朱安石が帰り去ると、哲夫が寢室にはいって來て、

「この恥知らずの淫売!」

雪帆の顔麵に平手打ちが炸裂した。

手型がついて赤くなった頬を、雪帆は押えようともせず、もっと叩けというふうにあごをあげた。

すごい平手打ちが襲った。

張りとばされ、雪帆の體は壁に衝突し、棚の人形や本や陶器がなだれをうって床に転がった。

「脫げ」

と言われ、雪帆はおとなしくネグリジェを脫いで、全裸の肢體をさらした。

「尻にジャムをぬれ」

哲夫の眼がぎらぎら光っている。

雪帆は首を振った。強い拒否の意誌が、その所作に示された。

「ぬれ!」

「あなたからどんなに毆られても、それだけはだめ」

「庭に出ろ」

と、哲夫は言う。反射的に、雪帆は身震いした。體が冷凍化する、あの辛さ!

「犬になるわ」

民芸調のサイドボードの前で、雪帆の美麗な白い**は犬這いになって、

「さ、見てよ。犬よ。私は犬よ。ワンワン」

グリーンの手織りの絨毯のうえを、**をゆすり、丸い豊臀をゆすりたてて、若い美人の叔母は這いまわる。

白裸の犬は、セミロングのしなやかな髪を額に垂らして、哲夫の足もとに這って來ると、

「さ、ふつうのセックスしましょう」

と、誘った。

「こうするわ」

尻を向けてドッグスタイルで、待ち受ける態度だ。

「ジャムをぬれ、雪帆」

「それだけはかんにんして」

「俺は妬(や)ける」

「じゃ、このお尻をきびしく打ちなさいよ」

「ようし」

哲夫はベルトをはずし、振りかぶって、美しい犬の白い尻をびしーっと打つ。

「ウワー」

雪帆は叫んだ。

びしっ! びしーっ!

「ウワー」

「犬、ションベンしろ」

と、哲夫は言い、赤くみみずばれしている尻を蹴る。

雪帆は片腳を高くあげて、オス犬の放尿を真似た。そのさまはエロチックな妖しいマゾ美だ。哲夫は昂った。

彼は、ポリ製のタライを部屋に持ち込んで來て、

「さ、片足あげてションベンしろ」

「ほんとにさせるの」

「するんだ」

「ひどいわ」

雪帆はポリダライをまたぐようにして片足をあげ、ぶるっと腰を震わせると、

「するわ、見て」

顔がまっ赤になった。

ひとすじ、うねるように透明なあたたかい液體がほとばしり、タライは音を立てた。

「もっとしろ」

と、革ベルトが尻を打つ。

「ああー」

苦痛に尻が踴り、下腹からわずかにしずくが垂れた。

「むりよ。もう出ないわ。どんなにお尻を打たれてももう出ないわ」

バシ! バシ! と鞭が炸裂する。

「ああ、もう打たないで」

痛ましく、赤く腫れあがった尻をくねらせて、白い全裸の美女はふたたび這いまわりだした。

哲夫が腰にまたがり乗った。

「ハイドウ、ハイドウ」

片手で黒髪をつかみ、片手で尻を叩く。

「哲夫、もういじめないで」

體重70キロの重さに堪えきれず、雪帆がつぶれると、尻がひき裂かれ、哲夫の指がアヌスに侵入した。

「そ、そこはやめて、おねがい」

「ここは朱安石のものだというのか」

締まった熱い腸腔の奧へ哲夫は指をもぐらせて、

「奴からこうされるのか」

と、抽送してもてあそぶ。

「そうよ、そうされるのよ」

雪帆は、抵抗を失ったようだ。拒否のことばはもう出なかった。

「ああ、哲夫………」

と、聲がうわずり震えて、

「あきらめたわ。ジャムをぬって、わたしのお尻を征服なさい」

そう言った。

ジャムをぬられだすと「秘密よ」と雪帆は言い、彼の灼熱がアヌスを埋めると、

「秘密よ」

と、また言った。哲夫は神妙に、秘密は守るから心配するなと言い、初めて味わう、妖異な肛淫の甘美におぼれていった。

「ああ、お尻………お尻………」

尻をのたうたせ、雪帆もわれを忘れてみだれはじめた。

「締まる」

と、哲夫は言う。

「い、いきそうっ」

と、雪帆は口ばしると、もだえ泣きを洩らしだした。エロスの涙がしとどに、白い腿をぬらして伝いだした。

「この恥知らず!」

快美の感覚につつまれながら哲夫は、雪帆をののしった。

窓の外に、ぼたん雪が舞うのを眺めながら三杉雪帆は朱安石と二人で食事している。フランス料理の店で、獻立はフルコースである。おまえはすこしやつれているようだからしっかり食べろ、七麵鳥の肉を殘すな、と朱安石は笑って雪帆の上品な口もとを見つめた。

「浣腸されるから痩せるのですよ」

と、雪帆は言った。

ベルベットのアフタヌーンドレスを著て、パールの首飾りをしている雪帆は雅やかで美しいが、頬が青白く、翳って、肩もほそく痩せている。しかし、うるみを帯びた黒い大きな瞳は、相変わらず魅力的だ。

「ねえ、パパ。雪帆のお尻はもう馴れてきましたから、浣腸ははぶいてください」

朱安石はうすく笑って、目を脇に向けた。

「これは梅の花だな。春はもう近いのだな」

純白のクロースを掛けたテーブルに、紅梅が飾ってある。都會の夜を白い雪が埋めているが、春はもう芽ぶいているのだ。

「商売のほうはどうだ」

「おかげさまで、順調です。メーカーや銀行の信用も回復して、明時堂はもち直しましたわ。みんな、あなたのおかげです」

「うむ」

朱安石はうなずいて、

「わしは冷酷な金貸しだが、しかし、おまえだけは別だ。特別待遇だ」

「パパ」

雪帆は腕をさしのべて彼の手をにぎった。

「私のだいじな人だわ」

朱安石はたおやかな白い手をにぎり返して愛撫しつつ、

「雪帆。おまえにはマゾの気がある。それを自分で意識してるか」

雪帆は赤くなってちいさくうなずいた。

「アナルセックスに早くなじんだのも、私のなかにマゾ性があるからでしょう」

「甥に抱かれるのもそのマゾ性だ」

「哲夫は堺の姉の許に帰してしまいたいのですけど………彼に大學を替わる気持ちはないし………とにかく哲夫を預からなければよかったと侮やんでいます」

「関西にはたくさん大學があるのに、なぜわざわざこっちのK大をえらんだのだね」

「オツムが」

と、雪帆は笑って、

「あんまりよくないためと、親許から逃げ出したかったのでしょう」

「柔道は強いのかね」

「高校のとき初段、大學にはいって二段を取ったそうです」

朱安石は行儀悪く、紙ナプキンでヌラヌラした顔の脂をぬぐって、

「武術といえば、わしも若い頃カンフーを習った。カンフーの中の猿候拳という拳法だが、しかし、もう技を忘れてしまったな。アメリカのシカゴに居たとき、道でホールドアップをくらって、その辻強盜を倒したことがあったが、あの頃は技が切れた」

柔道とか拳法とか、こんな話には雪帆はまったく興味がない。雪帆は食事を終え、デザートのチョコレートクリームも食べおわっていた。

「パパ。ごちそうになりました」

「出ようか」

朱安石はゆっくりと立ち上がった。

彼の外車のフロントシートに座ると、街のネオンを背景にして、ぼたん雪のまっ白い亂舞がみごとな眺めだった。遠くには、港に停泊している船の青い燈もにじんでいて、それはかすかな青い星のようだ。

外國船に乗り、一人で遠い國へ行って、誰にもわからないように死んでしまいたい。三杉雪帆の胸に、そんな感傷がながれた。車は、動きだした。

「パパ、家でまたお尻セックスですね」

ちいさく、雪帆は言った。

「お尻をふさがれて、わたしはまた今夜も癡態を演じるのかしら」

ひとりごとのようなつぶやきだ。

「雪帆。ちょっと寄り道するぞ」

前を見つめて、朱安石は言う。雪のため、運転はひどく神経をつかう。

やがて、朱の外車はある高階マンションのモータープールに停まり、裏手に備わっているエレベーターで雪帆は上へ運ばれる。どこに行くの? と雪帆は訊ねたが、朱は笑って雪帆の**をいじり、唇を吸った。こまやかに舌を吸った。

五階でエレベーターを下り、雪帆は広い廊下を歩いた。和風の玄関を構えた住居が両側に並んでいて、中程で朱安石は立ちどまり、柱のベルを押した。雪帆は表劄を見た。

〈揚宗元〉

墨筆で太くしるされてあった。

不動産業揚宗元の住居では、鞭打ちがおこなわれていた。馬頭観音の絵姿などを掛けた十六畳敷の広い和室で、セーラー服を脫がされ丸裸にされた高校生の美少女が滑車に吊るされて、**を打たれていた。宙吊りにされている白い裸身が鞭を受けるたびにくねって、うめき聲を洩らす。革のさるぐつわを噛まされているので、うめき聲は「うぐ………」と咽にこもった。

乗馬鞭を扱って白桃のような美しい**をビシリ、ビシリと打っているのは女性で、緋の腰巻一枚の姿だ。若い芸者であった。これも美人だ。

鞭を振るうたびに、ゆたかな白い**がゆれはずんで、

「それ!」

と、気合いをかけて打つ。

美少女の**がまた赤く染まる。

「いい女を手に入れたな」

主(あるじ)の揚宗元は朱に酒をすすめて、小聲でそう言った。雪帆のことだ。

「上玉じゃないか」

「金がかかってますからな」

と、朱安石は笑って答え、

「揚さん。あんたこそいつもいい女を用意して麵白いショーを見せてくれるね」

「それ!」

芸者は**を打ち続ける。まわりには五、六人の男たちが座っていて、熱心に鞭打ちを眺めている。皆、小金持ちといった態の中年者だ。

「ほんものの女高生だ。高校二年生で、良家の子女だ」

と、揚は言う。

「あんたは魔術師だ。どうやってあんな娘を手に入れるのだ」

おだてるように朱は言った。すると、白髪の揚宗元はうすく笑って、橫目づかいにまた雪帆の顔を見た。

「いい女だなア」

「ショーには出しませんよ」

朱は言う。

「朱さん、あんたこそ魔術師だ」

「どういたしまして」

「オマンコを打て」

と、観客の中から聲があがった。

腰巻姿の芸者の眼が笑った。

宙吊りの女高生は下腹部を打たれだした。

乗馬鞭が殘酷に花芯を狙い撃ちにしばいて、美少女の苦悶は痛々しく、雪帆は目をそむけた。

別な男が、

「芸者、おまえもその腰巻を取れ」

芸者は無視して、一種機械的に、美少女の股間に鞭を叩き込む。

「うぐ………、うぐ………」と美少女はうめき、柔らかな肉の花芯が赤く染まっていく。

しばらくして、

「尻を打て」

と、誰かが註文をつけた。

芸者の眼がまた笑った。

芸者はうしろにまわって、美少女の裸の尻を鞭の柄で撫でて、

「それ!」

と、聲をあげて打つ。

びしーっ!

愛らしく盛り上がっている尻が、赤い縞をえがいた。

尻打ちは三十回ぐらい続いた。

「鞭はもういい。おろせ」

と、揚宗元が言った。

芸者は、ロープをたぐった。吊るし機械の滑車がきしんで、美少女の足が畳についた。

芸者は、縄をほどき、さるぐつわもはずした。

尻が赤く腫れあがっている全裸の美少女は、くずおれるように座って、両手で顔を覆(おお)い、鳴咽した。

若い芸者は腰巻を取り、全裸の肢體をさらすと、また鞭を振って、泣いている少女の背中を打った。

美少女はよつんばいになり、尻を小高くもたげて差し出した。

芸者は、バイブを突きさした。

“熊ン子”とよばれる電動こけしがくねくねと蠢動して、美少女のおさない花芯を責める。その淫具は二股になっていて、ちいさな角はクリトリスに接觸し、官能の鋭敏な感覚をシゲキする。

雪の肌をした、上品な美しい少女が、

「アア、お姉さま………アア、お姉さま………」

と、すすり泣くような聲をもらして尻をくねらせだした。長い髪をふりみだし、ほそいうなじに血の色が差して、尻は前後に波立ちうねり、

「やめてエ、やめてエ」

甘えるようにすすり泣く。

「えり、まだいくんじゃないよ」

責める芸者も淫らに興奮して、その白い裸身が桜いろに照り映え、

「尻のあなだよ」

とうわずり聲で言う。

電動こけしがもう一本、美少女のアヌスに埋まった。スイッチがはいり、それがうごめきだすと、

「アアッ、アアッ」

少女は叫んで、いっそうもだえだした。

バイブの回転が、とまった。括約筋に締めつけられて、マシンが停止した。美少女の末熟な若いA感覚がマシンを締めあげて、その機能を狂わせたのだ。

観客が、どよめいた。

芸者は笑い、マシンをひきぬいた。

別の張形を少女のアヌスに埋めた。つげ細工の長大な張形だ。たがい形とよばれる、雙頭の逸物で、芸者はよつんばいになって尻を向けると、その一方の頭の部分を自分のアヌスに迎えた。

尻と尻が連結した。

また、観客がどよめいた。

尻と尻が、あやしく揺動しはじめた。

観客はしーんとなった。

朱安石が雪帆の顔を見た。

「麵白いか」

と、言う。

雪帆は頬を染め、かぶりを振った。おもしろいというような気持ちは少しも無かった。いやな気分だった。仕方なくがまんして見ているだけだった。

「あなた、もういいでしょう。出ましょう」

雪帆は言った。

「こういうものを見ていると、なんだか自分がみじめになりますわ」

「フフ」

朱安石はふくみ笑いをして、雪帆の尻を撫でた。

「おまえもあの芸者とやるのだ」

朱の眼は光っていた。冗談を言っているのではなかった。本気だった。

ショーが終わって、高校生の美少女は逃げるように帰り去り、観客もみな帰って行ったが若い芸者は殘った。

「私とレズをなさいますか」

芸者は雪帆に言い、肩に羽織っていた紅い長じゅばんをするりと落として、ふたたび全裸をさらした。

「お尻とお尻をつなぎましょうか」

と、長大なたがい形を差し示す。

「おい、早く脫げ」

何をぐずぐずしているんだと朱安石は叱って、一発、雪帆の頬を張った。

「アアー」

「朱さんよ。きれいなお嬢さんをあんまりいじめなさんな。嫌がっているんだから、かんにんしてやれよ」

揚宗元はそう言うと、體を橫たえ、長々と寢そべって酒を飲む。大儀そうな、退屈そうなその態度が、妙にすごみがある。

朱が、また雪帆の頬を張った。

雪帆は涙をこぼした。

服をぬぎ、下著をぬぎ、ストッキングもとって雪帆は全裸になると、

「こうですか」

と、美人芸者に尻を差し出して、よつんばいになった。

新しい獲物を前にした狩人のように芸者はいさみたった。

「美しいお尻だわ」

すきとおるような白い肌、柔らかな弾力的な丸みを持った雪帆の尻を撫でまわし、そしてふいに指を女芯にくぐらせた。指はこまやかにうごめいて微妙な濡れた音を、朱の耳に、揚の耳に、聞かせた。

「ずいぶん、びっしょりだわ」

と、芸者は笑って、細長い指で雪帆のうるみの奧をさぐる。二本の指がしなやかに抽送されて、外側の花びらに觸れ、柔らかなクリトリスにも愛撫を加える。

「アア………」

雪帆はあえぎをつき、抽送のリズムに合わせて尻をくねらせだした。

芸者はキラキラした瞳で朱安石の顔を見て、

「このお嬢さんは肛門のほうは馴れているのですか」

確かめるような問い方だ。

「尻がいいのだ」

と、朱安石は言った。

寢そべっている揚宗元がギョロっと目をむいて、

「ほう、尻を仕込まれているのか」

「じゃ、尻でしましょう」

芸者はあらためて雪帆の尻を愛撫すると、薄桃色をしている美肛を拡げて、張形をねじこんだ。雪帆は呻き、あらたに花蜜をしたたらせた。

芸者はよつんばいになり、雪帆の尻に尻を近づけて自分のアヌスにもつげ細工の巨陽形を迎えていた。尻と尻とが連結して、犬の交尾の形となった。

「恥ずかしいわ」

雪帆は低く言った。

「名前も知らない人とこういうことをするのもシゲキがあるわ」

芸者はそう言うと、尻を突き動かしだした。たがい形の淫具が揺動して、たがいのアヌスを責め合いだすと、雪帆はわれを忘れ、

「ああン………」

と、聲を放った。

妖しい倒錯の快美が、雪帆を炎にした。名も知らない女とハレンチな肛淫をすることが、雪帆にも戦慄的なシゲキをもたらして、洩らす聲は叫びに高まり、尻と尻がぶつかり合ってのたうちくねった。芸者もまた叫びをあげた。

短い間に、雪帆も芸者も絶頂をきわめて體は痙攣し、やがて、くずれ伏した。

揚宗元が、芸者の體を抱き起こしてもういちどよつんばいにさせると、隆々とした肉鉄をアヌスにぶちこんだ。

朱安石が雪帆をよつんばいにさせ、同じく肉鉄をアヌスにぶちこんだ。雪帆はかすれ聲で悲鳴をあげた。「つらい」と言った。

「もういや」芸者も泣き聲をあげた。

「地獄………地獄」

雪帆は言い、燃えたちはじめた。尻が積極的にのたうちはじめた。それを見ると、揚宗元は鞭で芸者の尻を打った。

「きさま、もっと気を入れろ!」

赤くみみずばれした芸者の尻が、踴りはじめた。

「揚さん、責め殺してえ」

芸者が言うと、

「アア、責め殺してえ」

と、雪帆も言った。

東京、橫浜、熱海、大阪、神戸………。

三杉雪帆は、芸者の美彌とペアでそれらの都市をめぐり歩いた。旅館やホテルで、妖しい倒錯的なレズショーを男たちに見せて、金を稼ぐのだった。興行主は揚宗元で、揚の指図のままに雪帆と美彌は都市を渡り歩き、さまざまな場所で毎夜**なショーを演じた。

雪帆が、自分の住む都市にもどってきたとき、店は、朱安石の手によって処分されていた。時計と寶石の老舗、明時堂は、消滅していた。家だけは、まだ処分されていなかった。

「みごとに」と、雪帆は甥の哲夫に言った。

「だまされたわ」

「そうだ、みごとなだまし方だ」

哲夫は言った。

「でも、私は彼を憎んでいない。なぜだか知らないけど憎めないのよ」

雪帆は言った。

「バカな。憎むべきだ」

ひさしぶりに、若い美しい叔母と肛交の快楽をおこなった哲夫は、満ちたりた気分のうちにも、ある哀感があった。汚され、墮ちてしまった雪帆が、みじめな動物的ないきものに映り、哀れみを覚えた。それはこの若者の內麵的な一つの変化だった。

「麻薬のトリコになったみたいな女だわ。こういう生き方を恥ずかしいとも思わなくなってしまったのね。いま、わたしがいちばん好きな人は芸者の美彌よ」

雪帆は言う。正直な告白だ。

「レズは麻薬だわ。味を知ったらぬけられなくなるわ。男もいらないし、地位も財産もいらないのよ。美彌という芸者一人が、私のすべてなのよ。私の世界なのよ」

「哀れだ。雪帆は哀れだ」

その哲夫の言葉も、正直なものだった。

「哲夫。あなたもすこし変わったわね。なんだか前よりもやさしくなったわ。わたしのアヌスをもっといじめてもいいのよ」

「雪帆。僕がいま考えていることは、あのチャイニーズを許せないということだ。あの朱安石という野郎を日本の柔道で叩きのめしてやりたいんだ」

まかりまちがって、たとえ柔道の技で殺してもかまわないとおもったその朱安石といっしょに、哲夫が旅に出たのは、それから間もなくであった。いうならば、呉越同舟の人捜しの旅であった。

三杉雪帆の行方を追う旅だ。

芸者の美彌と手を取り合って姿をくらました雪帆を、ぜひ見つけだしたい、協力してくれと朱安石は哲夫に頼んだ。

「雪帆は私の生き甲斐だ。失ってみてそのことがわかった。金は幾らかかっても構わぬ。日本國中隅々まで捜しまわるつもりだ」

朱安石は言った。

「僕にも雪帆は生き甲斐だ」

だから、あんたに協力していっしょに捜そう、と哲夫は言った。

そうして二人は旅に出た。矛盾をふくんだ呉越同舟の旅である。

季節は早春。

長い長い旅になりそうであった。

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| グリーンドア 文 庫 |

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| ・聖母肛虐・ |

| 著者 扇 紳之介 |

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| 初 版 発 行 1995年12月26日 |

| 発 行 所 株式會社 勁文社 |

| 住所 東京都中野區本町3-32-15 |

| 電話 (03)3372-5021 |

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| 製 作 日 1995年12月26日 |

| 製 作 所 株式會社フジオンラインシステム |

| 住所 東京都豊島區東池袋2-62-8 |

| 電話 (03)3590-3103 |

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| 本書の無斷複寫・複製・転載を禁じます。 |

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